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予算制限下でサイバーセキュリティ予算を確保する戦略:組織タイプ別アプローチ

はじめに

サイバーセキュリティは現代の組織にとって欠かせない要素ですが、すべての組織が十分な予算を割り当てているわけではありません。特に予算が限られている環境では、賢明な戦略が必要です。この記事では、異なる組織タイプごとに適したサイバーセキュリティ予算の確保方法について掘り下げます。


組織タイプA: 購入型組織の課題


組織タイプAは、古いWindowsや買い切りのOffice、低価格のセキュリティソリューションなど、一度購入してその後の更新を極力避ける傾向があります。こうした組織は、新しい技術への投資を避け、初期費用のみを重視するため、サイバーセキュリティの強化は一層困難です。


戦略: 生産部門を突破口に生産部門が重要な業務を担っている場合、そのセキュリティ強化の必要性を訴えることで、間接的に事務部門のセキュリティも強化することが可能です。具体的には、生産部門でのセキュリティ導入を提案し、事務部門も「ついでに」セキュリティを強化する形をとるのが効果的です。また、個人情報を扱う部署や端末に限定してセキュリティ対策を導入することで、部分的ながら効果的な保護を図ることが可能です。


組織タイプB: サブスクリプション型組織の展開


組織タイプBは、Microsoft 365のようなサブスクリプションサービスを導入しているものの、そのセキュリティ機能を十分に活用していないケースが多いです。このタイプの組織は、新しいサービスへの抵抗が少ないため、セキュリティ機能の強化を進めやすい環境にあります。


戦略: 情報の共有と意識の向上

社内報や定期的なミーティングを通じて、サイバーセキュリティ事故の例を共有することで、リスクの現実性と対策の必要性を徐々に浸透させます。特に同業他社で起きた事故やランサムウェア攻撃の事例は、経営層の関心を引きやすく、対策の承認を得やすくなります。


まとめ

サイバーセキュリティの予算獲得は、組織のタイプと文化を理解し、それに適したアプローチを選択することが重要です。組織が直面するリスクを具体的に示し、それに基づいた効果的なセキュリティ対策の提案が、予算獲得の鍵を握ります。組織の未来を守るために、今こそ賢明なセキュリティ投資が求められています。

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